旅先で見かけた個性的おじさん2人

城巡り 旅行 電車

世の中がコロナ禍になる数年前、長男が大学生だった頃に夫と2人で青春18切符を有効活用し、関東での下宿先をゴールに珍道中を楽しんでいました。

珍道中を楽しむ旅を知ったのは、まだ私が幼い頃。
というのも、実家の向こう三軒両隣はオール親戚・・いや、三軒どころかそれ以上先にも親戚がゴロゴロしているのだ。
その恐ろしい人数での毎年恒例「一族のバス旅行」はもちろんの事、時には車に旗をつけての大旅行もたまらなく楽しかった。

家族・友人・従姉妹たちと行く旅もまた、笑いありの珍道中でそれはそれは楽しいものですが、数年前に、夫とハマったのは「城巡り」

先日、松本城がライトアップされた映像をテレビで観て、また思い出してしまった ”城巡りで見かけた個性的おじさん2人”

その時のお話しです。

〈安土城跡編〉


彦根城と同じ日に立ち寄った安土城跡。閉館まであまり時間がなかったこともあり、レンタル自転車でかっ飛ばすこと10分。
入り口に設置されていた杖をついてひたすら続く石段を登っていく城跡は、ほぼほぼ登山。

私達の少し離れたところを、60代くらいのご夫婦も必死で登っているのが見えます。

このご夫婦と、見るところも立ち止まるところも歩く速度も何となく同じタイミングでした。

そして、城跡の天守閣に辿り着いた時もまた、60代ご夫婦と同じタイミングだったのです。

すると、この60代ご夫婦のおじさんが一人、天守台の上に仁王立ちになると、こちら側に向きを変え2本の杖を両手でしっかりと握りしめ、その杖の先を力強く地面につき、腹から絞り出した割れんばかりの声で「信長ーーーーーーー!!」と雄叫びをあげたのです。

きっと織田信長への思い入れが強く、感極まったのでしょう

仰天した私は おじさんにクギ付けになってしまい、安土城跡の後半は覚えていません。

〈大垣城編〉


大垣城を見学後、その周辺を散策していると 美味しそうな和菓子が並ぶお店の前を通りかかりました。店内では色々な和菓子が売られていて、水まんじゅうがその場で食べられる喫茶コーナーもあります。

その喫茶コーナーのメニューは「水まんじゅうとお茶」のセットのみでした。
テーブルも椅子も適当に置かれていて、長居はできないような配置

注文して空いている席につくと、私達の前の席に60代くらいのご夫婦、隣の席に若い女性2人がすでに「水まんじゅうとお茶」のセットを美味しそうに食べています。

先に隣の女性客2人が食べ終わり席を立ちました。

すると、その女性客が席を立って10秒後、何を思ったか?前の席で水まんじゅうを食べていたおじさんが突然席を立ち、その女性客の飲み残したお茶を一気にガッと飲み干したのです。

仰天した私は、おじさんの秒でやってのけた技と、その後、何事もなかったかのように水まんじゅうを平らげるご夫婦にクギ付けになってしまい、水まんじゅうの味は覚えていません

お茶は自由に飲める訳ではなく、水まんじゅうとのセットメニューだった事もあり、おじさんにはそれなりの理由があったのでしょうが、あービックリした!

松本城のライトアップをテレビで見て、城巡りで見かけた個性的おじさん2人を思い出し、また会いたいと思ってみたり思わなかったり( *´艸`)